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英作文入門

 

英作文の練習をしたいが、この添削講座の練習問題は難しくて投稿できない、という人のために英作文の方法を一歩一歩順を追って説明してみました。この説明を勉強してから投稿にチャレンジしてみてください。添削例をご覧になり、ずいぶん細かなことまで添削している、と思われるかもしれません。原則として、プレイン・イングリッシュを規範にして、英語圏の読者にわかりやすい英文になるように添削しています。

 

英語の習得には近道は無い(日本語の習得にどれだけの時間がかかったか、考えてみてください)、反復して勉強するより他に手はない、というのが私の経験からの厳しい結論です。もう一つの私の経験は、自分の書いたものを添削されるのはいやなものだ、ということです。私はカナダの政府で長い間働いていました。政府のメモ、報告書などは二重、三重、四重の校正があり、私の書いた報告書もこの行程で何度も何度も校正されました。文法の誤りや、内容の間違いの校正なら納得しますが、それ以外にも文章のスタイル、パンクチュエーションなどなど、細かな所まで何度も校正されます。「文は人なり」といった気持ちがあるのでしょうか、何度も校正されると、「なんだ、私の元の文章の方がわかりやすかったのに校正で悪くなった。」と思ったこともしばしばです。

 

そのうち、私も他人の書いた報告書を校正するようになり、細かなところまで校正するようになりました。自分ではわからないところが他人には見えます。そしてだんだんと、他人に文章を直される事を嫌がる「文は人なり症候群」から抜け出すことができました。いまでは税金(カナダ人の)で貴重な英作文の勉強ができたとおもっています。

 

さて、こういうわけなので読者の皆様も「文は人なり症候群」から抜け出して、気楽に投稿することを願っています。初級練習問題 1から順々に投稿しようとすると、ずいぶんと先が長く見えてしまうので、練習問題の順番にこだわらず適当な練習問題をみつけて投稿してください。添削のコメントはなるべく読者の次の英作文に役立つようなものにしようと心がけています。

 

目次

 

1 日本語思考から英語思考へ移行する

2 基本文型を使って小文に分割する

3 英文の主語を決める

4 連体形修飾節を英文で表現する

5 因果関係を明確に表現する

6 比較級を正確に使う

7 時間の相互関係を表現する

8 冠詞を決める

9 文章を整理する

10 日本文の内容を補足説明する
11 口語体の日本文の内容を英文で表現する

 

1 日本語思考から英語思考へ移行する

 

最初に、どうして自分の考えたことや観察したことを英文で表現するのが難しいのか、その理由を考えてみましょう。

 

「考えたことを英文で表現する」時には、どのようなプロセスが頭の中で行われているのでしょうか。先ず考えることから始めますね。日本語で考えますか、それとも英語で考えますか?日本語を母語とする人の大部分は日本語で考えると、私は思います。ものを考えるには言葉を使います。「おなかがすいた」、「お早う」、「危ない」などは直感的に感じたり、口に出したりしますが、もう少し複雑なことを考えるには意識して言葉を使います。

 

「夕食のおかずは何にしようかな?スパゲッティをつくろうかな、それともハンバーグにしようかな?」という程度の複雑な問題を考えるときには、日本語を頭の中で話しています。それが証拠に、この決断を下すまでに時間がかかりますね。考えるときに使う日本語の要素は語彙と文法です。どちらも生まれてから長い時間をかけて、家庭、学校、社会で生活しながら身につけたものです。語彙のほうは、漢字の読み、書き取り、言葉の意味など、意識的に勉強することが多いですが、文法のほうは(古文の勉強などという特別な場合を除いて)意識的に勉強することは先ずないでしょう。ごく自然に無意識のうちに身につきますね。

 

例えば、「わたしは大木です」と「わたしが大木です」の「は」と「が」の持つ意味の違いは、この二つの文の使われた状況によりますが、日本語を母語にしている人ならわかります。しかしどうして違うのか文法的に説明できる人はごく限られているでしょう。

 

次に日本語を母語とする人が英語を勉強する時は、ほとんどの人にとって、英語の語彙も文法も意識的、理論的にします。幼児のときから家庭、学校、社会で日英二つの言葉を時間をかけて身につけるという人は例外でしょう。

 

英語を勉強する日本人(日本語を母語とする人の代表)は言語的に次の四つの要素を持っています。

 

·         意識的に学んだ日本語の語彙

·         無意識に学んだ日本語の文法

·         意識的に学んだ英語の語彙

·         意識的に学んだ英語の文法

 

日本人が自分で考えたことを英文で表現するときには、意識的に学んだ日本語の語彙と無意識に学んだ日本語の文法を駆使して日本文を書き(日本語思考)、次に意識的に学んだ英語の語彙と文法(英語思考)を使って英文で表現します。このときに、無意識に学んだ〈経験的に会得して身についている〉日本語の文法と意識的に学んだ(教科書で勉強したが身についていない)英語の文法を明示的に比較して、日本語思考から英語思考に移行するのが難しい、これが日本人が英文を書くときの最大の障壁だと私は思います。

 

では最初から英語思考をして英文を書けばよいではないか、という疑問が生まれます。しかし、多くの日本人にとってこの方法は難しい、と私は思います。複雑な内容の考えを文に書くときは、日本語思考のほうが英語思考に比べて各段に語彙も多く、また因果関係を表現する文法も熟知しているからです。最初からの英語思考で英文を書くと、語彙が少なく、簡単な因果関係の構文の英文になります。日本語思考で書いた日本文に比べて幼稚な英文になりがちです。日本人が英文を書くときは日本語思考でしっかりした日本文を書き、次にこの日本文の内容を英語思考で検証しながら英文で表現することが良いと思います。

 

日本語思考で書いた日本文を英語思考で英文に表現する、これが日本人の英作文の基本だと思います。そしてこのときに、無意識に学んだ日本語文法から意識的に学んだ英語文法への移行の障壁は次の方法でやさしくなります。

 

(1)日本文を小文に分割する。

(2)日本語の小文を英語の小文で表現する。

(3)英語の小文を結合する。

 

英語思考の基本は英語の基本文型です。日本語思考から英語思考に移行するとは、日本文の内容を英語の基本文型で表現することです。このように英語の基本文型は英語思考そのももですから、その特徴をよく把握する必要があります。基本文型の分類方法は幾つもありますが、一番の基本文型は「主語」+「動詞」+「目的語」です。日本文の内容を先ずはこの文型で表現できないか考えてみます。

 

この講座は読者が練習問題の内容を英文で表現したものを添削する、という形をとっていて、読者の自由作文の添削はしていません。練習問題は実務文(主に新聞、雑誌、報告書からの抜粋の要約)です。口語体の文章や小説などは練習問題にしていません。実務文は事実の記述、意見などで読者に情報を正確に伝えることを目的にしています。そのため、文章の論理性が高く、英文で表現するのが、他の文体の日本文(口語体の日常会話、小説など)に比べてやさしくなります。日常会話などの口語体の文章は、常套句の使用が多く、日本語の常套句を英語の常套句で表現するという難しさがあります。また、小説、エッセイなどの感情、情緒の効果的表現を目指した文体は、同様な効果を狙った英文の文体で表現するのがとても難しくなります。

 

英語の実務文の文体にはプレイン・イングリッシュを規範にします。プレイン・イングリッシュの特徴と日本人にとっての利点は拙書に詳述してあります。

 

ではこの講座に既出の練習問題を例にして、日本語思考から英語思考への移行を段階を追ってしらべましょう。最初の例題は初級練習問題 22です。

 

例題 1:初級練習問題 22

 

「大学入試センター試験の英語は読解力重視の傾向が今年も続いている。問題に難易のばらつきがみられるが、平均点は昨年より上がるだろう。」

 

日本文の内容を英文で表現する最初のステップは、当然ながら日本文の内容を理解することです。この日本文の意味はわかりますね。添削用の練習問題は新聞、雑誌、政府の報告書などからの記事を要約してあるので、大部分の日本文は読者にわかりやすく書かれています。数は少ないですが、英作文の練習のために意味のわかりにくい日本文も練習問題に選んであります。

 

上の文で一つだけ疑問のところは英語問題は既に公表されていて内容がわかっているのに、平均点はまだ発表されていないことですね。この記事の書かれた段階ではそうだったのでしょう。これは動詞の時制を選ぶときに注意が必要です。

 

先ずは日本文を小文に分割しましょう。

 

「大学入試センター試験の英語は読解力重視の傾向が今年も続いている。」

 

この文は短いのでこれ以上は小文に分割できないようですが、次のように分割することも出来ます。

 

「大学入試センターは(先日)英語の試験をした。」

「英語試験は今年も読解力に重点を置いた。」

 

小文分割の要点は「英語の基本文型で表現できる形に言い直す(書き直す)」ことです。英作文の方法として次の段階を追うことを言いました。

 

(1)日本文を小文に分割する。

(2)日本語の小文を英語の小文で表現する。

(3)英語の小文を結合する。

 

実は(2)をやさしくするために(1)は「(英語の基本文型を頭に置いて)日本文を小文に分割する。」と補足したほうが正確な表現です。ここが「日本語を使って思考をする日本人が、その思考の結果を英文で表現する」ための一番重要なことです。この添削講座の中で、何回もこのことを繰り返して述べていますが、強調しすぎることはありません。

 

さて、上の小文に戻りましょう。

 

「大学入試センターは(先日)英語の試験をした。」

 

「大学入試センター」(主語)、「英語の試験」(目的語)「〜する」(動詞)ですから、(主語+動詞+目的語)の基本文型になっていますね。「大学入試センター」を研究社和英中辞典で引くと、the National Centre for University Entrance Examination と載っています。 「〜をする」という動詞は非常に意味が広いので和英辞書で引いて見てもいろいろな動詞が載っています。「会議を開く、催し物を開催する」の用例が見つかるとhold a meeting, hold an eventholdという動詞が使ってあって、これが応用できるとわかります。「背試験をする」を「試験を施行する」、「試験を実行する」、「試験を開催する」などといいなおして、施行する、実行する、開催する、などの言葉を和英で引いて用例をしらべてください。小文を次のような英文で表現しましょう。

 

The National Center for University Entrance Examination held an English test.

 

「英語試験は今年も読解力に重点を置いた。」

 

「重点」を研究社和英中辞典で引くと、「〜に重点を置く」place emphasis on ~とぴったりの熟語が見つかりました。「読解力」はreading comprehensionと載っています。

 

The English test placed emphasis on reading comprehension this year again.

 

で小文の内容は表現できました。原文を見ると、「〜の傾向が今年も続いている。」と「(いままでの毎年そうであったが)〜の傾向が今年も続いている。」と継続していることを強調しています。うえの小文でthis year againという副詞句でこの意味も表現してありますが、もっと強調したいときには「〜することを継続する」を「継続」で辞書をひいてみましょう。continue to doとあります。「いままでから現在までずっと続いている。」という表現には現在完了形が使えます。

 

The English test has continued to place emphasis on reading comprehension this year.

 

こちらの表現のほうが日本文の内容により正確ですが、前に過去形を使った表現でも内容は読者に十分伝わります。まずは簡単な表現をしましょう。

 

「問題に難易のばらつきがみられるが、平均点は昨年より上がるだろう。」

 

「問題に難易のばらつきがみられる。」の「みられる」は日本文でよく使う言い方ですが、どういう意味なのでしょうか? 主語を補って「私は問題に難易度のばらつきを見つけた。」ということでしょうか。これほどに主語を強調したものではなく、「問題に難易度のばらつきがあった。」という意味でしょう。このような小文にするとThere be A.という文型が頭に浮かびます。しかし、Aにあたるところに「問題の間の難易度のばらつき」という名詞節を英語で表現しなければなりません。「ばらつき」は「均等でなかった」unevennessと出来るでしょう。There was unevenness in the degree of difficulty among the questions.と硬い、難しい表現になります。もっと簡単な表現を探しましょう。

 

「難易度は(問題から問題によって)変わった。」と言い換えて、「難易度」(主語)、変わる(動詞)の(主語+動詞)の基本文型を考えてみましょう。

 

難易度は和英辞書でthe degree of difficultyと見つかります。しかし、「変化」と引くと「変化する」でchange, vary, transformという単語がみつかります。transformは「転換する」、「変質する」という意味なのでまずここでは適切でないでしょう。しかし、changevaryのどちらのするか選ぶのが難しいですね。このようなときには用例を見るのが一番です。

 

ここでちょっと寄り道をして辞書の話をします。

 

私はコンピュータに次の辞書を入れて使っています。

 

Collins COBUILD English Dictionary for Advanced Learners

Cambridge International Dictionary of English

英辞郎

研究社 新英和・和英中辞典

研究社 リーダーズプラス英和辞典

研究社 新編英和活用大辞典

日外アソシエーツ ビジネス・技術実用英語大辞典

新明解国語辞典

日外アソシエーツ New斉藤和英大辞典

 

現在では大容量のハードドライブが安く手に入るようになったので、コンピューターにたくさんの辞書を入れて置けるようになりました。コンサルタントの仕事で報告書を書くときは、私の専門分野の単語は大体知っているので、おもに用例の見るためにCollins COBUILD を使っています。しかし、この添削講座の添削では、いろいろな分野の話題があるのでたくさんの辞書を使います。わたしの辞書はたまたま私が集めたもので、他にも良い辞書がたくさんあるでしょう。

 

英文の用例にはCollins COBUILD Cambridgeを良く使います。どちらも用例を基礎にして出来ている辞書です。英辞郎は日本語の用例から逆引きして英単語を探すのに使っています。Cambridgeと英辞郎は無料のインターネット・オンラインの辞書があります。「2 基本文型を使って小文に分割する、例題 1」にホームページのアドレスが書いてあります。言語は用例の集積です。英作文には用例を見ることがとても大切です。ではchangevaryの用例をCollins COBUILD で見つけましょう。

 

When something changes, it becomes different.

In the union office, the mood gradually changed from resignation to rage.

 

If things vary, they are different from each other in size, amount, or degree.

As they are handmade, each one varies slightly.

 

うえの用例を見ると、「難易度は(問題から問題によって)変わった。」にはvary が適切ですね。vary を使って次のように表現できます。

 

The degree of difficulty varied from question to question.

 

この英文は簡潔ですが、この表現を可能にするには、「難易度は(問題から問題によって)変わった。」という小文を考え付くかどうかによります。この小文を思いつく前提にvaryという単語の使い方を知っている、ということがありますね。すると、varyを知らないときはどうしますか?なにか他に言い換える方法を見つけましょう。

 

「それぞれの問題は違った難易度を持っていた。」はどうでしょうか?すこし意味のニュアンスは違ってきますが、どう表現したらよいかわからないよりはましですね。

 

Each question had a different degree of difficulty.

 

では最後の小文に行きましょう。

 

平均点は昨年より上がるだろう。」

 

このままでも「平均点」を主語にして動詞は「上がる」で、(主語+動詞)の文型で表現できそうですね。試してみましょう。「点数は」和英辞書に「評価点」marksというのが見つかるでしょう。The average mark will increase.これは「(今年は)は昨年よりも」を付け加えます。The average mark this year will increase from (the average mark) last year.

 

これでもよいですが、increaseという動作のなにか原因があるが、そのことについては文章はなにも言っていない、という感じがします。点数は高い、低いというような客観的な表現法があるので、これを使ってみましょう。

 

「平均点は去年より今年は高いと期待されている。」

 

The average mark this year will be higher than (that) last year.

 

これはA is B.という文型ですね。この記事が書かれた時点でまだ平均点は発表されていないが、すでに去年より高い、という大学入試センターの予測があったのでしょ。will be ~は「〜となる」ことが確実なので、ここでは「〜と期待されている、〜と考えられている」という表現のbe expected to ~を使ってみましょう。

 

The average mark this year is expected to be higher than last year.

 

これだ小文は全部英文で表現しました。でもまだ終わりではないですよ。小文をならべて文章全体の構成を考えてみましょう。

 

The National Center for University Entrance Examination held an English test. The English test placed emphasis on reading comprehension this year again. Each question had a different degree of difficulty. The average mark this year is expected to be higher than last year.

 

文から文への内容のつながりは大体良いですね。最初の文の最後のthe other dayと入れると次の文とのつながりがよくなります。文3と文4のつながりに何かあるとよいですね。butを入れてみましょう。butで文をつなぐと前半は前半とは逆のことを意味します。難易度にばらつきあったが(中には難しい問題もあった)が平均点は去年より高いだろう、ですからbutでよいでしょう。スペルチェックはしましたか? 冠詞の選択は最善を尽くしましたか? では、最終的に文章は次のようになります。

 

The National Center for University Entrance Examination held an English test the other day. The English test placed emphasis on reading comprehension this year again. Each question had a different degree of difficulty but the average mark this year is expected to be higher than last year.

 

 

基本文型を使って小文に分割する

 

例題 1:初級練習問題 24

 

「佐倉署は1月14日、窃盗の疑いで、市内に住む男を逮捕した。警察によると、男は妻には船橋市内の看板屋に勤めていると偽り、毎朝七時に「出勤」。主婦が買い物に出掛けて留守になる午後一時−同四時の間に空き巣に入り、午後七時には帰宅する生活を送っていた。」

 

「佐倉署は1月14日、窃盗の疑いで、市内に住む男を逮捕した。」という最初の文を分割してみましょう。分割するときに英語の基本文型をモデルにして、英文法の主語、動詞、目的語に当たるものは何かを調べます。つまり、日本文を小文に分割するときに、同時に日本語思考と英語思考を比べて、日本文の内容を英語思考の観点から分析します。

 

最初の文は次のような小文に分割できます。

 

(1)  佐倉署は男を逮捕した。

(2)  佐倉署はこの男を窃盗で疑った。

(3)  この男は市内に住む。

 

日本語の小文を英語の小文で表現する、が英作文の2番目の段階ですが、実は1番目の段階で日本文を小文に分割するときに、英語の基本文型を頭に置いて考えますから、1番目と2番目の段階はは密接に関連しています。

 

(1)は主語+動詞+目的語(SVO)の基本文型で表現できますね。佐倉署は佐倉警察署の意味ですから、the Sakura Police Stationです。

 

The Sakura Police Station arrested a man.

 

 次に(2)を英文で表現してみまししょう。「佐倉署はこの男を疑った」はSVOで表現できますね。

 

The Sakura Police Station suspected this man.

 

しかし、「窃盗で疑った」の「窃盗で」はどのように表現したらよいでしょうか。「疑う」を和英辞書で引くと「(人)が〜をしたのではないかと疑う」suspect A of ~という句があります。次にsuspectの用例を英英辞書で引いてみましょう。オンラインの英英辞書としてはCambridge Dictionaries On Line http://dictionary.cambridge.org/  が便利です。この辞書に次のような用例が載っています。

 

The police suspect him of carrying out two bomb attacks.

 

この用例を参考にして、(2)は次のように表現できます。

 

The Sakura Police Station suspected this man of theft.

 

of theft は上の文では副詞句ですが、「(人)が〜をしたのではないかと疑う」はsuspect A of ~と覚えておくと良いでしょう。

 

(4)  は主語+動詞の基本形で表現できますね。

 

The man lives in the city.

 

in the cityは副詞句です。in the city といってもどの町かわからないで、

 

The man lives in Sakura City. またはThe man lives in the City of Sakura.とすれば正確です。後で上の(1)、(2)、(3)を結合するときにthe citythe City of Sakuraと読者にわかるようなら、in the cityになります。

 

次に(1)、(2)、(3)の小文を連結してみましよう。

 

三つの小文を連結しないで、単に並べると次のようになります(1月14日を最初の小文に追加しました。)

 

On January 14th, the Sakura Police Station arrested a man. The Sakura Police Station suspected the man of theft. The man lives in the City of Sakura.

 

(2)の小文の中のthe Sakura Police Stationは(1)の小文に既出なのでthe policeと省略できます。

 

On January 14th, the Sakura Police Station arrested a man. The police suspected the man of theft. The man lives in the City of Sakura.

 

この文章は「佐倉署は1月14日、窃盗の疑いで、市内に住む男を逮捕した。」の内容を正確に簡略に英文で表現しています。これが英作文の第一段階です。必要に迫られて急いで正確に自分の考えたことや、日本文の内容を英文で表現するには、このような小文で構成される文章を作成するのが良いです。たとえば、会話でその場で考えたことを相手に正確に伝えるにはこのような文章の構成がとても役立ちます。

 

では、小文を連結すると、どういう利点があるのでしょうか?二つあります。小文と小文の内容を因果関係を明確に出来る、と 小文間の内容の重複を省略して文章を簡略にできる、です。

 

上の例では3番目の文の内容は1番目の文の中のa manの補足説明です。このような補足説明は内容的にあまり重要でないので、重複の省略の対象になります。小文と小文のつなげ方はいろいろあります。「プレイン・イングリッシュの小文のつなぎ方」をご覧ください。

 

On January 14th, the Sakura Police Station arrested a man. The man lives in the City of Sakura.

 

上の二つの小文では人称関係代名詞whoを使って、次のようにつなげます。

 

On January 14th, the Sakura Police Station arrested a man who lives in the City of Sakura.

 

in the City of Sakuraは文の前半にthe Sakura Police Stationとあるので、in the cityとしても読者にはどこの町かわかるでしょう。またa man who lives in the citya man living in the cityと動名詞を使ってもっと簡単にできます。

 

On January 14th, the Sakura Police Station arrested a man living in the City of Sakura. The police suspected the man of theft.

 

これで日本文の最初の文を英文で表現できました。日本文の内容を簡略に伝えていて良いとおもいます。さらに上の二つの文で、警察がどのような理由でこの男を逮捕したのかを密接に関連付けるには、次のような方法があります。

 

「警察がAをBの疑いで逮捕した。」という小文にします。基本文型はSVOですが、「〜の疑いで」というところが英語の副詞句の表現法がないか探してみます。このような副詞句を探すには英辞郎が便利です。オンラインで使用できます http://www.alc.co.jp/ 。この辞書は英文を日本文に翻訳した人たちが翻訳例を集めて辞書の形式にしたものなので、和英辞書として使うと便利です。「疑いで」を入力すると、「疑いで」の句が入ったに本文の翻訳例がたくさん出てきます。この中には、「〜を監禁した疑いで(人)を逮捕する」arrest someone on suspicion of confining ~という用例があります。

 

念のためにsuspicion の用例をEnglish Dictionaries On-Lineで調べてみると、次の用例が見つかりました。

 

"I'm arresting you on suspicion of illegally possessing drugs, " said the police officer.

 

練習問題にぴったりの用例ですね。

この用例を活用すると二つの文を次のようにつなげます。

 

On January 14th, the Sakura Police Station arrested a man living in the City of Sakura on suspicion of theft.

 

次は長い文です。

 

「警察によると、男は妻には船橋市内の看板屋に勤めていると偽り、毎朝七時に「出勤」。主婦が買い物に出掛けて留守になる午後一時−同四時の間に空き巣に入り、午後七時には帰宅する生活を送っていた。」

 

この長い文の内容を英文で表現するときに二つの方法があります。一つは文の要点だけを英文で表現する、もう一つは文の内容を総て英文で表現する、です。先ずは要点だけを英文で表現してみましょう。要点は、「男は毎日午後一時から七時まで空き巣をした。」「男は妻に看板屋で働いている、と嘘をついた。」になるでしょう。

 

「男は毎日午後一時から七時まで空き巣をした。」は「空き巣をする」という英語表現が和英辞書で見つからないですね。空き巣 a sneak thiefはありました。実はbreak into a houseという表現があります。ここでbreakは自動詞として使われいますが、break into Aは「〜に押し入る」という慣用句(窓ガラスや鍵を壊さないで、鍵をかけ忘れた裏口から進入した場合でも)なのでbreak intoを他動詞に見合うもの、と考えてよいでしょう。こうするとSVCの基本文型が使えます。

 

The man broke into houses every day between 1 pm and 7 pm.

 

「一時から七時まで」はfrom 1 pm to 7 pmとすると、「一時から七時まで」どこかの家に空き巣に入りっぱなしのような印象になるので、between 1 pm and 7 pm 「一時から七時までの間(あちこちで)」空き巣をした、がよいでしょう。一日に何軒も空き巣に入ったのでしょうから、broke into housesと複数を使います。

 

「男は妻に看板屋で働いている、と嘘をついた。」を英文で表現しましょう。原文には「〜と偽り、」とあります。この意味は「〜と偽装して、」ということですが、もっと簡単な「〜と嘘を言って」で言い換えましょう。この例のように、日本文の内容を英文で表現するときに、日本文のそのままの言い回しや単語を和英で引くより、先ず、もっと簡単な日常的な言い回しや単語に置き換えてから和英を引くと英文で表現しやすくなる場合が多いです。

 

lieを動詞として使うと、自動詞なのでlie to A about B「AにBのことについて嘘をつく」になります。The man lied to his wife about his job. He told her that he worked for a sing-making store. となります。lie を名詞として使えば、A tells B a lie 「AがBに嘘をつく」になります。The man told his wife a lie. He worked for a sing-making store. そして2番目の文を1番目のa lieの内容としてthat節を使ってつなげれば、The man told his wife a lie that he worked for a sing-making store.となります。

 

要約の英文は次のようになります。

 

The man broke into houses every day between 1 pm and 7 pm. But he told his wife a lie that he worked for a sign-making store.

 

文の前半の内容から、看板屋で働いているのは嘘、とわかっているので、上の文章からa lieは省略できます。

 

The man broke into houses every day between 1 pm and 7 pm. But he told his wife that he worked for a sign-making store.

 

上の2番目の文はSVOの基本文型ですね。

 

では長い文の内容を全部英文で表現してみましょう。

 

「警察によると、男は妻には船橋市内の看板屋に勤めていると偽り、毎朝七時に「出勤」。主婦が買い物に出掛けて留守になる午後一時−同四時の間に空き巣に入り、午後七時には帰宅する生活を送っていた。」

 

「警察によると、男は妻には船橋市内の看板屋に勤めていると偽り、」で「偽り、」は動詞の連用形で一度この前の部分の内容が終わり、次の内容に続いて行くことを示しています。日本語では、連用形を使って文を延々と続けることが出来ます。ですから、連用形の所で一度文を切り、小文にできます。

 

「警察によると、男は妻には船橋市内の看板屋に勤めていると偽った。」これは次の二つの小文に分割できます。

「警察は次のことを言った。」

「男は妻には船橋市内の看板屋に勤めていると偽った。」